読書記録:随筆・ノンフィクション

『 なぜ君は絶望と闘えたのか―本村洋の3300日 』門田 隆将

なぜ君は絶望と闘えたのか―本村洋の3300日 門田 隆将 ( 新潮文庫 ) ¥540 評価…★★★★★ <あらすじ> 1999年、山口県光市で、23歳の主婦と生後11カ月の乳児が惨殺された。犯人は少年法に守られた18歳。一人残された夫である本村洋は、妻子の名誉のため、正義の…

『 エゴイスト入門 』 中島 義道

◆ エゴイスト入門 中島 義道 ( 新潮文庫 ) \460 評価…★★☆☆☆ <作品紹介> 倫理的に生きるとは、個人の信念と美学を貫くことである。大勢と違う行動の人を見るとヒステリックに 「 ジコチュー 」 とわめきたてる 「 日本型エゴイスト 」 は、日和見主義の事勿…

『 これがC級グルメのありったけ 』 小泉 武夫

◆ これがC級グルメのありったけ 小泉 武夫 ( 新潮文庫 ) \500 評価…★★☆☆☆ <作品紹介> 安くて、手近で、しかもメチャクチャ美味い ― それがC級グルメだ。 「 何でも食べてやろう 」 の精神で、ありとあらゆるものを口にしてきた 「 冒険する舌 」 ことコイ…

『 裁判狂事件簿---驚異の法廷★傍聴記 』 阿曽山 大噴火

◆ 裁判狂事件簿---驚異の法廷★傍聴記 阿曽山 大噴火 ( 河出文庫 ) ¥714 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 報道された事件は、その後どうなったのか? ドラマは裁判にある。東にアヤシい法廷あれば行って傾聴し、西に濃いキャラの被告人いれば行ってスケッチし、みん…

『 凶悪―ある死刑囚の告発 』 「新潮45」編集部

◆ 凶悪―ある死刑囚の告発 「新潮45」編集部 ( 新潮文庫 ) ¥580 評価…★★★★☆ <作品紹介> 人を殺し、その死を巧みに金に換える “ 先生 ” と呼ばれる男がいる―雑誌記者が聞いた驚愕の証言。だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。信…

『 現実入門―ほんとにみんなこんなことを? 』 穂村 弘

◆ 現実入門―ほんとにみんなこんなことを? 穂村 弘 (光文社文庫) \540 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 結婚も離婚もしたことがなく、独り暮らしをしたこともない。キャバクラにも海外旅行にも行ったことがない。そんな 「 極端に臆病で怠惰で好奇心がない性格 」 …

『 まな板の上のマグロ 』 下関 マグロ

◆ まな板の上のマグロ 下関 マグロ (幻冬舎文庫) \630 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 世界では僕のことを “ 露出者 ” と呼ぶ。なぜなら、名前と写真、自宅の電話番号入りの個人広告を雑誌に出したから。以来、電話の嵐。 「 マグロさん、ボク、カツオです 」 など…

『 アップルの人 』 宮沢 章夫

◆ アップルの人 宮沢 章夫 ( 新潮文庫 ) \540 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 何だか妙な視点と不思議な思考回路による話の展開で、笑わせてくれてたり呆然とさせてくれたりする分類も説明もしづらいエッセイの名手・宮沢章夫氏による、IT関連のエッセイ集。 M…

『 精神科医は腹の底で何を考えているか 』 春日 武彦

◆ 精神科医は腹の底で何を考えているか 春日 武彦 (幻冬舎新書) \798 評価…★★★★☆ <作品紹介> 精神科医とはどんな人たちなんだろうか。人の心を治療する医者だから、人の心の闇を知り精神の歪みにも精通し、人格的にも高い成長を遂げているはず。だが本当は…

『 二列目の人生 ~ 隠れた異才たち 』 池内 紀

◆ 二列目の人生 ~ 隠れた異才たち 池内 紀 (集英社文庫) \500 評価…★★★☆☆ <作品紹介> ひとつのことに打ち込んだ人は、それぞれ自分自身のルールで生きている。たとえ世間とぶつかっても、妥協しない。あるいは妥協できない。貧窮の中で優れた研究を続けた…

『 いい加減にしろよ(笑)』 日垣 隆

◆ いい加減にしろよ(笑) 日垣 隆 (文春文庫) \580 評価…★★★★☆ <作品紹介> 「いかがわしいもの」や「不条理なもの」を徹底鑑定いたします。細木数子、平山郁夫、甘ったれNPO、被害者放置の警察、野放しにされた心神喪失者、何を言っているのか理解不能な…

『 あやめ 鰈 ひかがみ 』 松浦 寿輝

◆ あやめ 鰈 ひかがみ 松浦 寿輝 ( 講談社文庫 ) \580 評価…★★★★☆ <作品紹介> 冥界への入り口に咲くというあやめの名を持つスナックで同級生との再会を待ち望む男。酒宴のために仕入れた鰈を詰めたアイスボックスを抱えたまま地下鉄から降りることのできな…

『 モーツァルトの息子 』 池内 紀

◆ モーツァルトの息子 史実に埋もれた愛すべき人たち 池内 紀 ( 知恵の森文庫 )\720 評価…★★★☆☆ <作品紹介> モーツァルトには6人に子供がいた。父に劣らず音楽的な才能に恵まれていた四男は14歳でデビューを果たす。モーツァルト二世はその後…。18世…

『 綾とりで天の川 』 丸谷 才一

◆ 綾とりで天の川 丸谷 才一 ( 文春文庫 ) \660 評価…★★★★☆ <作品紹介> 膨大な知識とそれに裏打ちされた凡人には思いがけない発想、そして、独特のとぼけたユーモア感覚に彩られた様々な話題を旧かな遣いなのに軽快な独特の名文で綴った随筆集。 福澤諭吉…

『 本当はちがうんだ日記 』 穂村 弘

◆ 本当はちがうんだ日記 穂村 弘 ( 集英社文庫 ) \480 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 自意識が強すぎて身のこなしがぎくしゃくしている。初対面の人に「オーラがない」と言われてしまう。エスプレッソが苦くて飲めない。主食は菓子パン。そんな冴えない自分の「素…

『 大名廃絶録 』 南條 範夫

◆ 大名廃絶録 南條 範夫 ( 文春文庫 ) \670 評価…★★★★☆ <作品紹介> 武家にとって御家断絶以上の悲劇はあるだろうか。慶長5年の関ヶ原役以後、徳川幕府によって除封削封された大名家の数は240。理由は世嗣断絶、幕法違反、乱心などさまざまだが、幕府は狙…

『 「死体」を読む 』 上野 正彦

◆ 「死体」を読む 上野 正彦 (新潮文庫) \460 評価…★★★★☆ <作品紹介> 東京都監察医務院の監察医として、数多くの殺人死体の解剖を手がけてきた著者。その経験に裏打ちされた眼は、迷宮入りの代名詞ともなった芥川龍之介の『 薮の中 』にさえ、真犯人を発見…

『 物語 オランダ人 』 倉部 誠

◆ 物語 オランダ人 倉部 誠 (文春新書) ¥735 評価…★★★★☆ <作品紹介> ヨーロッパ暮しにあこがれ、美しいオランダに赴任した著者が出会ったのは、根強い反日感情、そして聞きしにまさるケチで自分本位な人たちだった。辟易するような隣人、愛犬の糞を片づけ…

『 文庫本福袋 』 坪内 祐三

◆ 文庫本福袋 坪内 祐三 (文春文庫) ¥900 評価……★★★☆☆ <作品紹介> 話題作、古典の中の古典、懐かしい作家……文庫本は様々な顔を見せてくれる。本書は、当代随一の本読みの達人が贈る極上の文庫本読書案内。加えて、それらの文庫本が刊行されたのが 「 どう…

『 女という病 』 中村 うさぎ

◆ 女という病 中村 うさぎ (新潮文庫) ¥420 評価…★★★☆☆ <作品紹介> ツーショットダイヤルで命を落としたエリート医師の妻、我が子の局部を切断した母親、親友をバラバラにした内気な看護師……。殺した女、殺された女。際限ない欲望、ついに訪れた破滅。彼…

『怖ろしい味』 勝見 洋一

◆ 怖ろしい味 勝見 洋一 (光文社文庫) ¥540 評価…★★★★☆ <作品紹介> 新橋に代々続く古美術商の家に生まれ、文革下の北京で美術品の鑑定に携わり、パリでは大学で教鞭をとり、ミシュラン調査員のアルバイト経験も持つという著者が、その血統と経験に裏打ち…

『反社会学講座』 パオロ・マッツァリーノ

◆ 反社会学講座 パオロ・マッツァリーノ (ちくま文庫) ¥798 評価…★★★★☆ <作品紹介> 少年の凶悪犯罪は減ってるし、少子化になっても日本の社会はなんともない。昔の日本人はちっとも勤勉じゃなかったし、日本のお役人はふれあいが大好きだ…社会学を超えた…

『ゾディアック』 ロバート・グレイスミス

◆ ゾディアック ロバート・グレイスミス/イシイ シノブ 訳 (ヴィレッジブックス文庫) ¥893 評価…★★★★☆ <作品紹介> 60年代後半、全米を恐怖におとしいれた連続殺人鬼がいる―その名はゾディアック。 殺害方法の残忍さと多様さもさることながら、暗号を使…

『歌舞伎町怪談』 岩井 志麻子

◆ 歌舞伎町怪談 岩井 志麻子 (光文社文庫) ¥600 評価…★★★★☆ <作品紹介> ホラーの女王が大暴走! 世界最大のフーゾク都市・新宿歌舞伎町での私生活を自虐的なまでに晒し、ベトナム、韓国、ニッポン、世界を股に挟んだ「三都物語」を描ききる。仲間の醜態、…

『乳房とサルトル 関係者以外立ち読み禁止』 鹿島 茂

◆ 乳房とサルトル 関係者以外立ち読み禁止 鹿島 茂 (光文社 知恵の森文庫) ¥650 評価…★★★★★ <作品紹介> 聖母マリア」画像の胸の大きさの変化でわかる「乳房」の社会史、中国宦官の愛憎渦巻く知られざる宮廷秘話、サルトル著『嘔吐』の主人公がマロニエの…

『池波正太郎の食まんだら』 佐藤 隆介

◆ 池波正太郎の食まんだら 佐藤 隆介 (新潮文庫) ¥460 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 先生は、たとえ一杯のラーメンであっても死ぬ気で食べていた──。美味を貪らず、しかし毎日の一食一食を大事にした作家は、食通でもなく、グルメでもない、本物の「食道楽」だ…

『食物漫遊記』 種村 季弘

◆ 食物漫遊記 種村 季弘 (ちくま文庫) ¥735 評価……★★★★☆ <内容紹介> 画にかいた餅を食べる話、辿りつけない料理屋の話、鯨飲馬食と断食絶食の話、人を食い人に食われる話など、食物をめぐって人びとが演じる滑稽譚、怪異譚のかずかず。エンサイクロペディ…

『君の鳥は歌を歌える 』 枡野 浩一

◆君の鳥は歌を歌える 枡野 浩一 (角川文庫) ¥620 評価…★☆☆☆☆ <内容紹介> 映画、芝居、漫画、評論等の様々なジャンルから著者が大好きという人や作品を取り上げ、批評し短歌化するという前代未聞の試みによる作品集。時には短歌や川柳を短歌化するという無…

『57577―Go city,go city,city!』 枡野 浩一

◆57577―Go city,go city,city! 枡野 浩一 (角川文庫) ¥820 評価…★★☆☆☆ <作品紹介> 枡野氏の短歌にマンガや写真などのビジュアル的要素を加え、英訳も添えてスヌーピー風の4コママンガ的に構成された本。寄稿しているマンガ家は南Q太、おかざき真里、魚…

『これぞ日本の日本人』 松尾 スズキ

◆これぞ日本の日本人 (光文社知恵の森文庫) ¥580 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 「『それじゃあそういったことで』。私の好きな言葉である。」「よくわからないがとりあえず私は誰にでも頭を下げる。」「人はなぜ『ソバを食おう』とソバ屋に入ってカレーを食っ…