『君の鳥は歌を歌える 』 枡野 浩一

君の鳥は歌を歌える  枡野 浩一 (角川文庫) ¥620  評価…★☆☆☆☆ <内容紹介> 映画、芝居、漫画、評論等の様々なジャンルから著者が大好きという人や作品を取り上げ、批評し短歌化するという前代未聞の試みによる作品集。時には短歌や川柳を短歌化するという無謀とも思える試みまで行っている。取り上げられているのは、北野武の映画、村上龍の小説、三原順の漫画、俵万智の短歌、大人計画の芝居、宮台真司の評論など多数。
枡野浩一に触れてみようシリーズ第二弾。人となりを判断するためには、短歌だけではなく評論も読んでみなければと『57577―Go city,go city,city』と同時に購入していたものです。 で、結論としては、うーん、やっぱり私にはこの人は合わないです。前回の漫画でもそうだったんだけど、取り上げられてるものの大半は私も嫌いじゃなくて、大好きなものも入ってたりするんですね。なのに共感できないということは人間的に合わないとしか思えないなぁと。 そんなわけで、以下の感想は作品にというよりは著者に対しての批判的な意見が主になるかと思われますので、枡野氏が好きな人や関係者の方は読まないで下さいm(_ _)m ……って、思うがままに書いてたら、どう頑張ってもいわれのない個人攻撃みたいな文章にしかならない。どうしよう(@_@;) たかだか著作2冊読んだだけでこんなこと言われたくないよなぁって書いた自分が思う程ひどい内容なのよね。(…と言いつつ、自分では「これは言い得て妙」と思ったりもしているのだが) 技術的な批判とかなら素人のたわごとだし、別にいいじゃんと開き直れるのだけど、感覚的な攻撃は良くないよね。別に枡野氏に何の恨みもないんだが何故だろう…。あ、恨みはひとつあるな。内容の割に価格の高い文庫を2冊も買わされたこと。まぁ、これは不当な言いがかりに近いけど(笑) うーん、とりあえず比較的当たり障りのないところだけアップしよう。 正直に言うと、作品全体に流れる著者の自意識みたいなものが凄く嫌だ。創作者には自分大好きな人や俺様(女性であってもね^^;)な人は結構いるけど、それは当たり前なことだと思うので別に構わないんですよ。でも、枡野氏のはちょっと違うんだよね。( 中略 )本文も脚注も文庫化にあたっての注釈も、みんなそういう感じが濃厚で嫌。 作品内容について言えば、「ああ、いいな」って思うところも幾つかはあったんですけど、よく見るとそれらは著者独自の意見や作品とかではないんですね。全てが他の人の作品について述べたり、それを元に短歌化したりしているものなんです。人によっては、「この作品をこう短歌にできる枡野さんが好き」とか思うのかもしれないのですが、私にはそうは思えなかった。「そのままじゃん」とか「別にその作業必要ないじゃん」 「てゆーか、むしろ余計じゃん」とか思っちゃいましたね。 実は今回は、割と「いいとこを探そう」的な気持ちで読んでたのにこれだからねぇ。よほど合わないんでしょうねぇ。何とも残念です。