読書記録:時代小説

『 これからの橋 』 ( 雪 )( 月 )( 花 ) 澤田ふじ子

◆ これからの橋 雪 澤田ふじ子 ( 中公文庫 ) ¥740 ◆ これからの橋 月 澤田ふじ子 ( 中公文庫 ) ¥700 ◆ これからの橋 花 澤田ふじ子 ( 中公文庫 ) ¥740 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 著作百冊記念刊行の自選短編集 『 これからの橋 』 を3分冊し、再…

『 明治開化 安吾捕物帖 』 坂口安吾

◆ 明治開化 安吾捕物帖 (角川文庫) 坂口安吾 ¥660 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 文明開化の明治新世相のなかで、次々と起きる謎の奇怪な事件。それにのぞむは、赤坂氷川町の隠宅で自適の日々を送る、幕末の英傑、勝海舟。彼の名(迷?)推理にほだされつつ、事件…

『 十五万両の代償 十一代将軍家斉の生涯 』 佐藤 雅美

◆ 十五万両の代償 十一代将軍家斉の生涯 佐藤 雅美 ( 講談社文庫 ) ¥900 評価…★★★★☆ <作品紹介> 寛政の改革から爛熟の化政文化へ―御三卿の一橋家から思いがけず将軍となり、五十三人もの子をなし、孝心篤く実父治済と自身に官位を望んだ家斉。政治の実権…

『 高瀬川女船歌 』 澤田 ふじ子

◆ 高瀬川女船歌 澤田 ふじ子 ( 中公文庫 ) \600 評価…★★☆☆☆ <作品紹介> 17歳のお鶴は、京都・高瀬川沿いの旅篭 「 柏屋 」 の養女になって8年。尾張藩の京詰め武士だった父親は公金横領の濡れ衣を着せられて逐電し、高瀬船の女船頭だった母親は桂川で不…

『 ひょうたん 』 宇江佐 真理

◆ ひょうたん 宇江佐 真理 ( 光文社時代小説文庫 ) \580 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 本書五間堀にある古道具屋・鳳来堂。借金をこさえ店を潰しそうになった音松と、将来を誓った手代に捨てられたお鈴の二人が、縁あって所帯をもち、立て直した古道具屋だった。…

『 無用の隠密 』 藤沢 周平

◆ 無用の隠密 藤沢 周平 ( 文春文庫 ) \720 評価…★★★★☆ <作品紹介> 人に恐れられる隠密という存在も、巨大な組織からすれば卑小な歯車に過ぎない―命令権者に忘れられた男の悲哀を描く表題作ほか、歴史短篇 「 上意討 」、 悪女もの 「 佐賀屋喜七 」 な…

『 ちんぷんかん 』 畠中 恵

◆ ちんぷんかん 畠中 恵 ( 新潮文庫 ) \540 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 「 私ったら、死んじゃったのかしらねえ 」 長崎屋が大火事に巻き込まれ、虚弱な若だんなはついに冥土行き!?三途の川に着いたはいいが、なぜか鳴家もついてきて―。兄・松之助の縁談がらみ…

『 一十郎とお蘭さま 』 南條 範夫

◆ 一十郎とお蘭さま 南條 範夫 (文春文庫) \600 評価…★★★☆☆ <あらすじ> 欅一十郎は越後にある三万石の小藩・村松藩の藩士だ。六十石と低い身分ではあるが一流の剣士である彼は、何故かその力量と若さにも似合わず覇気の感じられない青年で、剣をもって出世…

『 八朔の雪―みをつくし料理帖 』 高田 郁

◆ 八朔の雪―みをつくし料理帖 高田 郁 (ハルキ文庫 時代小説文庫) \580 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「 つる家 」。 店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、…

『 叛旗兵 ― 妖説直江兼続 ( 上 )( 下 ) 』 山田 風太郎

◆ 叛旗兵 ―妖説直江兼続 〈上〉 〈下〉 山田 風太郎 (徳間文庫) 各 \680 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 上杉家家老直江山城守兼続に持ち込まれた難題。それは、家康の懐刀本多佐渡守の次男正重と兼続の養女伽羅との縁談である。佐渡守の狙いは、外様の代表格上杉…

『 一茶 』 藤沢 周平

◆ 一茶 藤沢 周平 ( 文春文庫 ) \610 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 生涯、二万に及ぶ発句。稀代の俳諧師、小林一茶。その素朴な作風とは裏腹に、貧しさの中をしたたかに生き抜いた男。遺産横領人の汚名を残し、晩年に娶った若妻と荒淫ともいえる夜を過ごした老人…

『 難儀でござる 』 岩井 三四二

◆ 難儀でござる 岩井 三四二 (光文社時代小説文庫) \620 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 甲斐勢は、攻め入ってきた駿河勢の退路を断ち、二千の兵を勝山城で孤立させた。甲斐国守護・武田信直は、今川の使者である老僧・宗長に兵の解放の条件として二万貫文を要求す…

『 KAIKETSU!赤頭巾侍 』 鯨 統一郎

◆ KAIKETSU!赤頭巾侍 鯨 統一郎 (徳間文庫) \620 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 正義の味方・赤頭巾侍。悪人どもをばっさばっさと斬り捨てる。その正体は、寺子屋の師匠にして津無時円風流の遣い手、久留里一太郎である。一太郎、いささか直情怪行の気味あり。悪…

『 浜町河岸の生き神様―縮尻鏡三郎 』 佐藤 雅美

◆ 浜町河岸の生き神様―縮尻鏡三郎 佐藤 雅美 ( 文春文庫 ) \610 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 一番札をお持ちの方」佐吉の声で拝郷鏡三郎の一日の仕事が始まる。元は勘定方だった鏡三郎は、政争に巻き込まれていわゆる縮尻御家人となり、いまや八丁堀近くの「大…

『 梅一枝 ― 新編剣豪小説集 』 柴田 錬三郎

◆ 梅一枝―新編剣豪小説集 柴田 錬三郎 ( 集英社文庫 ) ¥650 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 「 刀鋒を以って人を斬る者は敗れ、刀盤を以ってする者が勝つ 」、柳生宗厳の言葉を密かにわが物とし、意外な腕を見せた『 斑三平 』。 石工が石を割るのを見て、卜伝流…

『 卵のふわふわ 』 宇江佐 真理

◆ 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし 宇江佐 真理 (講談社文庫) ¥560 評価…★☆☆☆☆ <作品紹介> のぶちゃん、何かうまいもん作っておくれよ―。夫との心のすれ違いに悩むのぶをいつも扶けてくれるのは、喰い道楽で心優しい舅、忠右衛門だった。…

『 君を乗せる舟 ~髪結い伊三次捕物余話~ 』 宇江佐 真理

◆ 君を乗せる舟 (文春文庫) 宇江佐 真理 ¥560 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 伊三次の上司である定廻り同心の不破友之進の嫡男、龍之介もついに元服の年となった。同心見習い・不破龍之進として出仕し、朋輩たちと「八丁堀純情派」を結成、世を騒がせる「本所無…

『 江戸の商魂 』 佐江 衆一

◆ 江戸の商魂 佐江 衆一 (講談社文庫) ¥580 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 大石内蔵助の志を命がけで試した赤穂浪士の功労者、天野屋利兵衛。「現銀安売り掛値なし」で商業に革命を起こした三井高利。洒落のきいた広告で儲けた山東京伝。角屋七郎兵衛、柊屋新次…

『 むこうだんばら亭 』 乙川 優三郎

◆ むこうだんばら亭 乙川 優三郎 (新潮文庫) ¥539 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 江戸での暮しに絶望し、あてどない旅に出た孝助は、途中で身請けした宿場女郎のたかと銚子へ流れ着いた。イワシや醤油で賑わうとっぱずれの地で、彼は酒亭「いなさ屋」を開き、裏…

『江戸繁昌記 寺門静軒無聊伝』 佐藤 雅美

◆ 江戸繁昌記 寺門静軒無聊伝 佐藤 雅美 (講談社文庫) \680 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 在野の儒者・寺門静軒は、仕える先も見つからず悶々と困窮の日々を過ごしていた。自分のせいなのか、世間のせいなのか。苦悩する静軒は、漢文戯作で諧謔味たっぷりに江戸…

『おまけのこ』 畠中 恵

◆ おまけのこ 畠中 恵 (新潮文庫) ¥500 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 捕物帖風味妖怪入り時代小説 『 しゃばけ 』 シリーズ第4弾。 娘の嫁入り道具の櫛に使いたいからと頼まれて、若だんなの実家・長崎屋が取り寄せた大粒の真珠。それが依頼主である天城屋の手…

『アウト オブ チャンバラ 』 戸梶 圭太

◆ アウト オブ チャンバラ (講談社文庫) ¥820 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 湯女風呂大好きな江戸版ダメフリーターの平六。ひょんなことから刀を拾い、侍気取りで町に繰り出すが…「拾い刀、錆び刀」。 昇進して罪人を拷問することを夢見る同心の山園は、夜鷹連…

『定年影奉行仕置控―幕末大江戸けもの道』 葉治 英哉

◆定年影奉行仕置控―幕末大江戸けもの道 葉治 英哉 (幻冬舎文庫) ¥680 評価…★★☆☆☆ <作品紹介> 時は幕末―。江戸南町奉行所のもと吟味方与力・小山半兵衛は、老いを重ねて出番を失った楽隠居の同志を結集。「影奉行」と称して、迷宮入り殺人事件の解明に乗り…

『似せ者』 松井 今朝子

◆似せ者 松井 今朝子 (講談社文庫) ¥680 評価…★★★☆☆ <内容紹介> 京の都で一世を風靡した盟友・坂田藤十郎は宝永6年(1709年)に亡くなった。その翌年、藤十郎に長年仕えていた与市は藤十郎のそっくりさんを二代目として売り出すことを思いつく。藤十…

『やさしい男―慶次郎縁側日記』 北原 亞以子

◆ やさしい男―慶次郎縁側日記― (新潮文庫) 北原 亞以子 ¥460 評価…★★★☆☆ <内容紹介> 無慈悲な理由で仕事を失くし、女房子供を泣かす食い逃げ者に身を落とす。腹の虫も治まらぬうちに、鳴くのは同じ腹の虫とは洒落にもならない。生き馬の目を抜く江戸の…

『憂き世店 松前藩士物語』 宇江佐 真理

◆ 憂き世店 松前藩士物語 宇江佐 真理 (朝日文庫) ¥630 評価…★★★☆☆ <あらすじ> 時は文化4年(1807)、蝦夷松前藩は蝦夷地から陸奥国の梁川へと移封になった上に一万石の大名から九千石の小名へと降格になった。それは隠居の身となった九代藩主松前道…

『涙堂 琴女癸酉日記』 宇江佐 真理

(2005年9月読了分。感想などは当時のもの) ◆涙堂 琴女癸酉日記 宇江佐 真理 (講談社文庫)¥560 評価…★★☆☆☆ <あらすじ> 同心であった夫が非業の死を遂げた後、琴は家を出て絵師で暮らしを立てている次男の賀太郎の元に身を寄せる。家の近くには幼馴染だ…

『啓順純情旅』 佐藤 雅美

◆啓順純情旅 佐藤 雅美 (講談社文庫) ¥660 評価…★★☆☆☆ <あらすじ> 息子殺しの嫌疑で火消し頭の聖天松から追っ手をかけられる医師崩れの啓順は、伊勢の縄張り争いの最中、かつて救ったおきよが会いたがっていると聞いた。縄張りも捨て助っ人として向かった…

『<好色時代小説集>息づかい』 阿部 牧郎 他

◆息づかい 阿部 牧郎 他 (講談社文庫) ¥580 評価…★★☆☆☆ <内容紹介> 発明家はとんでもない女好き(『いろいろ源内』 阿井渉介) /子供ができない若夫婦と極上の妾(『借り腹』 阿部牧郎) /旅芸人の美少年と娘の恋 (『カナオヤとカナコの黄昏の散文』 …

『春話二十六夜 岐かれ路』 『同 月待ちの恋』 坂東 眞砂子

◆岐かれ路―春話二十六夜 坂東 眞砂子 (新潮文庫) ¥620 ◆月待ちの恋 ―春話二十六夜 坂東 眞砂子 (新潮文庫) ¥620 評価…★★★☆☆ <作品紹介> 春画をモチーフにしたエロティックな時代小説集。各作品の前にモチーフとなった春画のカラー図版が掲げられてい…