『 エゴイスト入門 』 中島 義道

エゴイスト入門 (新潮文庫) ◆ エゴイスト入門  中島 義道 ( 新潮文庫 ) \460 評価…★★☆☆☆ <作品紹介> 倫理的に生きるとは、個人の信念と美学を貫くことである。大勢と違う行動の人を見るとヒステリックに 「 ジコチュー 」 とわめきたてる 「 日本型エゴイスト 」 は、日和見主義の事勿れ主義だ。生きにくさを抱えつつも、世の中にあふれる不快さとの戦いをやめられない哲学者の日常をユーモア交じりに語りながら、 「 倫理的エゴイスト 」 の道を説く。 『 哲学者というならず者がいる 』改題。 ( 文庫裏表紙紹介文 )
著者の作品を読むと色々な意味で心が揺らされることが多い私、ストレートで思い切った書名の本書を覚悟して読み始めたら、全然ライトでした(*_*) てゆーか、私は結構熱心な中島義道読者なもので、つい内容確認もせず、題名だけ見て買っちゃったのですが、これは1つのテーマに沿って書き下ろした本ではなく連載コラムをまとめたものなんですね。なーんだ。色んな意味でオリジナルの書名の方がいいと思うんだけどな。 そんなわけで、題名から期待したような内容では全然なく、他の著書で読んだこともあるような話も幾つかあったりして、著者の作品を結構読んでる人はがっかりするかも。私はそうでしたね。中島義道入門編としてはいいかな。 しかし、まぁ、何だかんだ言って、中島義道も世間ズレしてきたのかなぁと思わなくもないですねー。丸くなったように思います。こちらが読み慣れてきたせいもあるのかもしれないけど。 ちなみに、これも本を裏返すことなく購入したため気付かなかったのですが、解説が私の大っ嫌いな勝間和代でびっくりでした(@_@;) あの人って中島義道とはおよそ対照的な人に思えるのだが。実際、解説も冒頭からイラっとさせてくれるものだったし。しかし、物凄いエゴイストというところは確かに共通しているようだから、実は同じ種類の人間なのかなぁ。してみると、私が勝間和代を物凄く嫌いなのもある種の同類嫌悪なのだろうか? でも、あんな文章 ( 文体も内容も )書く人はやっぱり好きになれないよなぁ…(-"-;) というわけで、私が目を疑った解説の冒頭の文章を引用しておきます。凄いいわれのない人格的な個人攻撃しちゃいそうなので、詳しい感想は差し控えますが、とにかくこの文章に含まれている様々な要素が私は嫌でたまらない。 って、紹介している本と関係ない話でエキサイトするのはやめようf^_^;) 「 中島義道さんの著作を読むと、その知的興奮と、もやもやしていたことをすっきりと文字にしてくれる爽快感、まるで、大好きなハーブティーを飲み、おいしいチョコレートを食べるときと同じくらい、脳がびりびりとしびれます