蔵書録

チャールズ・ブコウスキー生誕100周年

今日はチャールズ・ブコウスキーの誕生日なんだそうですね。 何か意外と夏が似合う感じがするのは文体のせいかな。 ホラー、ミステリ、SF、時代小説といったジャンル小説ばかり読む私の数少ないジャンル外の好きな作家です。(でも読んだきっかけは筒井康…

『 サラサーテの盤 』 内田百

◆ サラサーテの盤―内田百 集成4〉 内田百 (ちくま文庫) ¥1,050 評価…★★★★★ <作品紹介> 薄明かりの土間に、死んだ友人の後妻が立っている。夫の遺品を返してほしいと、いつも同じ時刻にそっと訪ねてくるのだ。はじめは字引、次に語学の教科書、そしてサラ…

『グルメのためのシネガイド』淀川 長治・渡辺 祥子・田中 英一

◆グルメのためのシネガイド 淀川 長治・渡辺 祥子・田中 英一 ハヤカワ文庫NF) ¥630 評価…★★★★★ <内容紹介> 映画論をたたかわせたり、俳優の顔に見とれるばかりが映画を見る楽しみじゃない。たとえばジェイムズ・ボンドのお気に入りのカクテル。ヴィスコ…

『赤光』 斎藤 茂吉

◆赤光 斎藤 茂吉 (新潮文庫) ¥580 評価…★★★★★ <内容紹介> 『赤光』は、当時の歌壇に一大センセーションを巻き起こした。伊藤左千夫の死を悼む「悲報来」、そして「おひろ」「死にたまふ母」の連作など、作品は生の苦悩に満ち、強烈な人間感情にあふれてい…

見沢知廉氏 著作紹介~『天皇ごっこ』他

先日、予告したとおり見沢知廉氏著作等の蔵書録でございますが、まず、お断りしておかねばならないことがあります。私はノンポリですので、氏の思想やそれに基づく行為についてコメントできる立場にありません。ひとえに獄中小説って?とか刑務所の中って?…

『偽書百撰』 垣芝 折多 著/松山 巌 編

◆偽書百撰 垣芝 折多 著/松山 巌 編 (文春文庫) ¥500 評価…★★★☆☆ <内容紹介> 『掃除のすすめ』『掏摸スリ和歌集』『番台の忠告』…。明治・大正・昭和の百年に著わされた、奇妙キテレツ、抱腹絶倒の百冊の本を発掘した奇書中の奇書。著者・垣芝折多の博…

西村寿行氏の作品紹介~『異常者』他

◆異常者 西村 寿行 (講談社文庫) ¥580 評価…★★★☆☆ <内容紹介> 東京地検検事の妻が白昼、異常者によって拉致され、凌辱の限りを尽される。遅々として進まぬ捜査に業を煮やした検事は、一匹狼の調査屋・千年道士に助けを求めた。事件の想像を絶する成り行き…

『きのこの絵本』 渡辺 隆次

◆きのこの絵本 渡辺 隆次 (ちくま文庫) ¥924 評価…★★★★★ <内容紹介> 静かなアトリエを求めて八ヶ岳山麓に移り住んだ一人の絵描きは、いつしか四季折々のきのこのとりこになってしまっていた。華奢で美しい色のウラムラサキ、恐しい毒で人を地獄に落とす…

『大正時代の身の上相談』 カタログハウス編

◆大正時代の身の上相談 カタログハウス編 (ちくま文庫) ¥714 評価…★★★★☆ <内容紹介> 大正時代の「読売新聞」に掲載された身の上相談13年分を編集したものに、編者による現代人からの視点のコメントをつけた作品。 紹介される相談のテーマは、恋愛、結…

『アジア怪食紀行―「発酵仮面」は今日も行く』 小泉 武夫

◆アジア怪食紀行―「発酵仮面」は今日も行く 小泉 武夫 (光文社知恵の森文庫)¥920 評価…★★★★☆ <内容紹介> ベトナム、ラオス、ミャンマー、ウイグル、モンゴル、中国、韓国。ご存じ「冒険する舌」小泉先生が、アジア各地の食世界を舞台に、自慢の五臓六腑…

『眠る盃』 向田 邦子

◆眠る盃 向田 邦子 (講談社文庫) ¥490 評価…★★★☆☆ <内容紹介> 荒城の月」の「めぐる盃かげさして」の一節を「眠る盃」と覚えてしまった少女時代の回想に、戦前のサラリーマン家庭の暮しの手触りをいきいきと甦らせる表題作をはじめ、片々とした日常から…

『知っておきたい日本の神様』 武光 誠

◆知っておきたい日本の神様 武光 誠 (角川ソフィア文庫) ¥500 評価…★★★★☆ <内容紹介> 八幡神社・天神社・稲荷神社などは、なぜ全国各地のどこにでもあるのか。近所の神社は、どんな神様をまつっているのだろうか。知っているようで知らない日本の神様を…

『幽界森娘異聞』 笙野 頼子

◆幽界森娘異聞 笙野 頼子 (講談社文庫) ¥660 評価…★★★★☆ <内容紹介> ある春の日、私の目の前を故人が横切っていった。面識はないが彼女のことはよく知っている。痩せた清潔な感じの「おさない」老婦人。それは、サンダル履きの耽美悪魔主義者だ。 文豪…

『明治・大正・昭和華族事件録』 千田 稔

◆明治・大正・昭和華族事件録 千田 稔 (新潮文庫)¥780 評価…★★★★☆ <内容紹介> 華族とは───、旧公家、旧諸侯、国家に貢献した者などに、政府が与えた身分である。皇室の藩屏であり国民の模範とされた。だが彼らの特権ゆえか人の子に過ぎぬ証左か、華族の…