『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』 中原 昌也

(6/19読了)

マリ&フィフィの虐殺ソングブック (河出文庫―文芸コレクション)

マリ&フィフィの虐殺ソングブック 中原 昌也 (河出文庫) ¥473  

 

 評価…★★★☆☆

 

<作品紹介> 「これを読んだらもう死んでもいい」(清水アリカ氏)とまで言われ、十代・二十代の圧倒的支持をうけつつ、文学的にも異例の評価をえた中原昌也、衝撃の第一作品集。一度読んだらやめられない、二十一世紀のための文学。 (文庫裏表紙紹介文より)

「路傍の墓石」「血で描かれた野獣の自画像」など全12篇を収録。

 

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この作品集は自分であらすじや紹介文を書くのが不可能なので裏表紙の紹介文まるごと引用しちゃいましたが、この文章もどうかなぁ…。一応星もつけましたが評価も不能に近かったりする。嫌いではないし面白くないわけではないけど、やっぱりわからないんだよなぁ…。 

 

 

 

中原昌也作品との初めての出会いは三島賞受賞作『あらゆる場所に花束が…』。

で、この時も受賞作ってのと文庫版惹句「これほど気持ちのいい狂気があっただろうか!」につられ、「確か筒井康隆が褒めてたよなぁ」というおぼろげな記憶に後押しされ購入。で、読了後、わかんないとしか言えない…とちょっと呆然としたものです。

 

それに比べると第一作品集である本書には、あれほどの圧倒的なわからない感はなくて、むしろ「あれ、意外と面白いじゃん」とか「ああ、こういうの好きだな」とか思えはしました。多分それは短編、それもショートショートレベルの短さだからなんでしょうね。長編のようにストーリーとか設定とかにこだわらずに済むから中原氏の魅力がダイレクトに伝わってくるというか。でも、激賞してる人達の気持ちはやっぱりわからない(「これを読んだらもう死んでもいい」って、えぇ???)。

しかし、これを書くのに今回『あらゆる~』をちょっとぱらぱらと読み返したけど、文章的にはこちらの方がいい気がします。やっぱり文章は上手くなるものなんですね。

 

個人的には柳下毅一郎氏の解説が一番面白かった。トークイベントとかで見る中原さんと柳下さんのやりとりそのまんまな感じ^^;

中原さんて本人は凄くわかりやすく面白いんですよね。不思議。