『パビリオン山椒魚』 (2006年・日)

パビリオン山椒魚 プレミアムエディション [DVD]

 

◆ パビリオン山椒魚  (2006年・日本)

 

 監督:冨永 昌敬/出演:オダギリジョー、香椎 由宇、高田純次麻生祐未

 

 評価…★☆☆☆☆

 

<あらすじ>

現在うら若き4人姉妹が当主となっている二宮家は、数代にわたって「サラマンドル・キンジロー財団」を運営している。この財団は、江戸時代から生きておりパリ万博にも出品された動物国宝である大山椒魚・キンジローを管理するもので、国から何十億もの助成金をもらっているらしい。その利権を狙い暗躍する組織や人物もあり、二宮家の複雑なお家事情などもあり、財団の周りは不穏な空気に満ちている。

レントゲン技師・飛島芳一は、ひょんなことから財団の敵対組織である第二農響会長にそのレントゲンの腕を見込まれ、ニセモノ疑惑の真偽を確認するためのキンジローのレントゲン撮影を依頼される。本物のキンジローならば背骨に治療跡があるというのだ。妹の結婚式のためにまとまったお金が欲しい芳一は、キンジローを盗むところから始めなければいけないその依頼を引き受けてしまう。

一方、財団を追い出された前当主で四姉妹の父親は、末娘のあづきにキンジローを家から連れ出すように持ちかける。渋るあづきだが、彼女の母親に会いに行こうと誘う言葉についのってしまう。あづきは他の三人とは腹違いで母親の顔も知らないのだ。

そして、キンジローの生誕150年の祝いの夜、キンジローを盗み出そうとする芳一とあづきのふたりはお互いを仲間だと勘違いして、キンジローを連れて一緒にレントゲン車に乗りこみ二宮家を後にする。

実の母親を探すあづき、自分の受けた依頼に応えようとしつつもあづきに協力してやりたい芳一、財団とその敵対組織に関わる人々、そして独自の考えで動いているらしい前当主など、様々な人物の思惑が絡んで事態は複雑に進行していく。

 

 

 

パッケージと店頭ポップに「シュール」「コメディ」「笑えます」というような言葉があったのと、山椒魚オダギリジョーがすきなので何となく借りてみました。最近、邦画コメディが結構よくなってきた気がするので、ちょっと積極的に見ようとしてるというのもあるかな。

 

で、見終わったあと、香椎由宇が予想以上にかわいくてほんとに良かったなぁとしみじみ思いました。つまり、他に見るべきものは何もないってことです。

 

私は本来なら彼女はタイプじゃないんですが、この映画では凄くよかったですねー。若いからかなぁ?クールビューティで常に不機嫌そうな顔をしてるんだけど、それも美しくて魅力的だし、ごくまれに笑った時の可愛さと言ったらもう(>_<) ミニスカの制服姿やキャミソール姿からこぼれる清楚なのにコケティッシュな色気もたまりません。 いやぁ、ほんとに彼女がいてくれてよかった。怒らなくてすんだもん。

 

オダギリジョーは途中まではよかったけど、山賊になった頃から私はほんとに気持ち悪くてダメだった…。ラストのあづきちゃんのように 「キモチワルイけどカッコイイよ」 とは、とても思えなかったなぁ。彼が悪いわけではないんですけどね。むしろ、役者としてはちゃんと演じ切ってるってことで評価すべきかもしれません。でも、この役はちょっとねぇ。特に、やたら「ママを探しに行こう」と言ってつきまとうシーンでは、あづきちゃんの気持ちも知らないで何だこのストーカーは!すげぇ歳の差あるくせに気持ち悪いんだよ!とか怒りを覚えたくらいですよ。

高田純次とのツーショットは山賊後だけど結構よかったが、これは高田純次が適役だったからねぇ。あと、全篇に流れる本人によるナレーションも微妙だったなぁ。

 

で、山椒魚はもう全然ダメ!本物役の作り物も偽者役の作り物もどっちもイケてない。これに関しては甚だ不満です。

 

ストーリーはあってなきが如しだし、細かいギャグとかもほとんどがイケてないし、これ以上言うべきところはないな。つーか、そもそも論評することもない。

まぁ、「笑えるコメディ」っていう先入観がなければ別にここまで酷評することもなかったかもしれないんですけど、いずれにしても面白くはないことは確かですねぇ。残念なことです。

 

 

(※9月末鑑賞分)