『 銀天公社の偽月 』 椎名 誠

銀天公社の偽月 (新潮文庫) ◆ 銀天公社の偽月  椎名 誠  ( 新潮文庫 ) \380  評価…★★★☆☆ <作品紹介> 脂まじりの雨が降る街を、巨大でいびつな銀色の月が照らしだす。銀天公社の作業員が、この人工の月を浮かべるために、月に添って動くゴンドラで働いている。そこは知り玉が常に監視し、古式怪獣滑騙が咆哮する世界だ。過去なのか、未来なのか、それとも違う宇宙なのか? あなたかもしれない誰かの日常を、妖しい言葉で語る不思議な7編。シーナ的言語炸裂の朧夜脂雨的戦闘世界。 ( 文庫裏表紙紹介文 ) 紹介文ちょっと微妙だけど自分で書くほど気力がないし、作品へもそこまでの愛着がないのでそのままにしておくかなぁ…(-_-;) まぁ、異世界を現実的に書いたSF連作ということがわかればいいのかな。
この人はSF系の作品だけは好きだな。エッセイの類も読まないではないけど、昭和軽薄体( って死語も死語だな。今どき誰がこんなこと言うんだ( 笑 )の方々って基本的にちょっと苦手。で、私小説系でしかも家族小説なんて全く興味がないので、それ以外のもダメ。 あ、でも、『 』 は結構好きだったな。あれは表題作のような妄想系のが結構入ってたような気がする。 SFにしてもそういう妄想系にしても、もろフィクションって感じの小説はちょっとツツイテイストなのよね。 並行世界なんだか未来世界なんだかの日本と重なるところのある異世界のことを、説明無しにその世界固有の言葉を駆使しして語るところとかがそんな感じなのかな。 この作品は余り事件性のない日常を描いてるので、描写がかなりディティールに及んでいてそこが面白い。 でも、歳とってくるとこういうの読むのちょっと疲れるというのに今回気付いた…。薄い本なのに一気読みできなかったんだよねー。老化恐るべし(T_T)  もっと勢いのある話だと違うんだろうけどね。 多分同じ世界のことを書いているのだろうと思われる 『 武装島田倉庫  』 は面白くて一気に読んだ記憶があるもん。って、あれ読んだの15年くらい前か。やっぱ、歳かなf^_^;)