『イン・ザ・プール』 奥田 英朗

イン・ザ・プール 奥田 英朗 (文春文庫) ¥500 評価…★★★★☆ <作品紹介> 現代的で清潔な感じの総合病院、伊良部総合病院。そこの神経科は何故か地下にある。担当医は跡取りらしく、伊良部姓の名札を付けた色白の肥満漢。発する声は甲高く、その言動も同じくどこか調子っぱずれ。彼はどこまで本気なのか?果たして正常なのか?・・・と思わせながら、とにもかくにも、ちょっと変わった症例を訴える患者たちの問題を解決していく。  ちなみに症例は表題作が心身症→プール依存症、『勃ちっ放し』はそのまま陰茎強直症、『コンパニオン』が妄想癖、『フレンズ』がケータイ中毒、『いてもたっても』が強迫神経症・・・です。
(※2006年3月読了分。感想などは当時のもの) いやー、久々に面白いジャンル外(私の場合、ホラー、ミステリ、SF、サスペンス色のないものが該当^^;)現代小説を読んだかも。実際にいたら絶対にお近づきになりたくないに違いないのに妙に魅力的な伊良部医師がたまりません。個人的には彼はほんとに素のままで行動していて、患者さんたちは勝手に治癒していってる方が楽しいんですけど、まぁ、そうじゃないんだろうなぁ(笑) いずれにしても、読後感は凄く明るくさわやか。明日に希望が持てる気がします(笑) 直木賞をとったという続編はもちろんのこと、筆者の他の作品もぜひ読みたいと思います