『阿修羅ガール』 舞城 王太郎

阿修羅ガール   舞城 王太郎(新潮文庫)¥567  評価…★★★☆☆ <あらすじ> 陽治のことが大好きなのに好きでもない佐野とやってしまい落ち込むアイコ。噂が広がってたら嫌だなと思いつつ学校へ行くと何故か突然仲間にシメられかける。何とか理由を聞き出すと、佐野があれから家に帰ってない。しかも、どうやら殺されたらしい…?疑惑を晴らすため(というのを半分口実に)陽治と一緒に佐野を探そうとするが、そのうち2ヶ月前に近所に出没したグルグル魔人を名乗る殺人犯の件も絡んでくるし、ネット掲示板から発生した暴動めいた騒ぎも近所で起こるし、街もアイコもパニック状態。そしてアイコは…  ※以下ネタバレ有り
(2005年5月読了分。感想などは当時のもの) まず、なんってあらすじの書きにくい小説だろう!(笑) 内容がめちゃくちゃでまとめにくいし、わかるように説明すると読んだ時つまんなくなるし。その上、文体が独特(今時の女子高生の口語体)なので、書いているといつのまにかそれに影響されてしまう。内容的にどうしてもある程度は普段のあらすじ紹介では使わない文体になってしまうのは仕方ないにしても、まんまアレじゃまずいだろう、と思って頑張りました(^^;) でも、舞城氏を好きな人はあらすじ関係なく読むだろうけど、表紙裏の紹介文読んで面白そう!って買う人どれくらいいるのかな?そして、その人達は満足するのかしら? 私は『煙か土か食い物』で既に舞城体験済でしたので、題名と帯の惹句「女子高生アイコ、魔界で恋に破れる」で購入を決めてしまいましたが(^^;) この惹句ちょっと詐欺だけどね。 まぁ、とにかく独特の奇妙な作品世界です。文体も含めてダメな人は全くダメでしょうね。私は結構好きです。筋とかおいといてアイコの語る普通の日常や心情がリアルで良いです。ただひとつ納得できなかったのは陽治くんはどうして吉羽未亡人とできちゃったんだろうと言うことです。いや、全然どうでもいいことですけど(^^;)