『 ヤング・フランケンシュタイン 』 ( 1974・米 )

◆ ヤング・フランケンシュタイン ( 1974年・アメリカ )

 監督:メル・ブルックス

 出演:ジーン・ワイルダーピーター・ボイルマーティ・フェルドマン、マデリーン・カーン、

     テリー・ガー 他

 評価…★★★★☆

<あらすじ>

死体を蘇らせたことによって、ある種のモンスターの代名詞ともなっているビクター・フランケンシュタイン博士は、トランシルヴァニアの名家の出だった。しかし、その一連の騒動で家名を傷つけたとして相続権を失っており、フランケンシュタイン家の家督はビクターの孫にあたるフレデリックが継ぐこととなった。

アメリカで高名な脳外科医となっていたフレデリックは、ビクターの起こした事件について取りざたされるのを嫌っていたが、曽祖父の遺言を受けとって渋々トランシルヴァニアにある一族の城へと出向く。

迎えに来たのは祖父の代から代々仕えているという男・アイゴールで、外見も言動も奇妙な彼に辟易しながらも、彼が手回しよく雇った美人助手インガと共に城へ向かうフレデリック。そして、城へと迎え入れてくれたのはこちらも曰くありげな家政婦のブリュッハー夫人だった。

不審な点満載の状況で眠りについたせいか悪夢にうなされて騒ぐフレデリックをインガが起こしにきてくれるが、目覚めた彼は奇妙な音楽を耳にする。そして、その音色に導かれ、隠されていた祖父の書斎とあの忌まわしい研究に関わる書類を発見する。その資料に読み耽るうち、フレデリックの中に抑えきれない衝動が高まってきた。この理論を自分も試してみたい!

祖父をあれほどまでに嫌悪していたのは自分の中に同じ性向があるのを認めていたせいなのかもしれないが、思い立ってからのフレデリックは積極的だった。理論に従い、大男の遺体を調達し、合わせて優秀な頭脳を手に入れようと策を練った。そして、祖父と同様に人造人間を満を持して作り上げたのだが、ここにひとつ誤算があった。脳を調達してきたアイゴールが目当ての脳をうっかり損傷してしまい、適当な脳を盗ってきたのだ。そして、その脳についていた名札は 「 アブノーマル!使用禁止! 」 だった…。


いやぁ、こういう往年の名作が見られるDVD化は誠に有難いことですねぇ。私は目覚めが遅かったのと文明開化が遅かったせいで、結構見逃してる作品があるんですよねー。

本作はずっと前から知っていたし、見る機会もあったんだけど、フランケンシュタインに余り愛着がなかったので、何となくスルーしていた作品でしたが、いやぁ、予想以上に面白かったですわ。まぁ、徹頭徹尾下らない話なんですよ。完全コメディだし、大したストーリーもないし。でも、最初の方で、ボルチモアからトランシルヴァニアまで電車で行くって時点で、ああ、わかりました、参りましたって感じでね^^;

そんなにエロもグロもないんですけど、時代的に許されるレベルなのかなって感じでのインガの胸元アピールとかも微笑ましくて良かったです。オチもしょぼい下ネタで、ほんとしょうもないんですけど、まぁいいかって感じ。白黒映像だと優しい目で見てしまうというのはあるかもしれないけど( 当時はカラーで撮影できたはず )、基本的に昔のホラー系って何かほのぼのしちゃうんですよねぇ。経験がないのにモンスターのお道具の立派さにノックアウトされたフレデリックの婚約者とか、「 アブノーマル 」 って標記されてた割には何の問題もない脳じゃんとか、その他色々、ちょっと疑問に思うところはあるけど、全体的に 「 まぁ、いっか^^; 」って感じの作品です。ジャンルファンでもなくコメディも嫌いって人は見ない方がいいかなf^_^;) 

しかし、本筋とは何の関係もないけど、ジーン・ワイルダー( =フレデリック )睫毛長過ぎだろう…。