『会社男』 (2002年・米)

(2005年8月にケーブルTVで視聴。感想などは当時のもの) カンパニーマン (2002年・アメリカ)  監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ/出演:ジェレミー・ノーザムルーシー・リュー他  評価…★★★★☆ <あらすじ> 結婚生活も仕事もぱっとしない平凡な会社員モーガン。彼はそんな閉塞した日常生活から抜け出すため産業スパイへと転職する。 偽の名前とIDを与えられ、とりかかった初任務はある企業の会議に潜入しペン型の送信機で情報を会社に送信するというもの。仕事は意外に簡単だがスパイという仕事はスリリングだ。気を良くするモーガンは義父の会社へ再就職させようとする妻と喧嘩別れして仕事にのめりこんでいく。 その後も各地の様々な業種の会議に潜入し全く同じ仕事を繰り返す。そうするうちにモーガンは激しい頭痛と奇妙な映像のフラッシュバックに度々襲われるようになる。 そんな時、仕事先で見かけて心惹かれていた女性・リタが男数人を連れて現われ、彼にデータ送信をやめよう詰め寄る。そして、頭痛や悪夢を軽減するための薬を渡してくれる。彼女は一体何者なのか?やがて、様々な事実が明らかになってくるが…。
----------------------- 今回の題名訳は完全に冗談です(^^;) 辞書的な意味だといわゆる「会社人間」ってことになるみたいですが、それだと内容に合うような合わないような…。私の語学力では理解できない意味があるのかもしれません。  ※以下微妙にネタバレ有り ケーブルでやってたので何の気なしに見始めて、その奇妙な雰囲気と展開に「お、これは拾い物だ」と喜びつつ見入っていましたが、後半になって失速。ラストは、んー…。 で、あとで検索してみたら、何と『CUBE』ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の第二作だったんですねー。あらー。これ全く先入観無しで見られてラッキーだったかも。あの『CUBE』の…って思ってみたら、凄くハードル高くなって正当に評価できなくなるもんね。 まぁ、奇妙な味わいの作品として見る分にはいいんじゃないかなぁ。そんなことねーだろという突っ込みどころは結構あるんだけど、その現実感の無さが奇妙な味を醸し出しているとも言えるし。あのラストもそう思えばそれはそれでありかな。 あ、謎の女・リタがルーシー・リューなのも逆に良かったですね。ふつうだとファムファタールめいた美女を出してきそうなのに敢えて彼女というのが伏線にもなってるかもしれません。だって、一目惚れするようなルックスじゃないもんねぇ。 でも、今回の茶髪にモガ風ショートボブのルーシーはちょっとかわいかったです。片桐はいりYUKIを足して2で割ったような感じもしますが(^^;) ああいう輪郭の人はショートの方が似合うんだよね。アジアン・ビューティー風にしないといけないのはわかるけど、そもそも彼女はビューティーじゃないよなぁ…。まぁ、それは言わない約束か。 モーガン役のジェレミー・ノーサムのクラシックな顔立ちもこの作品に味わいを加えていると思います。最初の方なんかちょっと昔のコメディを見ているような感じ。演技も少し過剰な感じにしてるのかな。 なのに、ラストでの雰囲気の違いにちょっと感心。表情や立ち居振る舞いだけであんなに変わるものなんですね。他の出演作品を見たことはない(多分)のですが、上手い人ですねぇ。