『デブラ・ウィンガーを探して』(2002年・米)

(2005年8月鑑賞分。感想などは当時のもの)

デブラ・ウィンガーを探して (2002年・アメリカ) 監督:ロザンナ・アークエット

<内容紹介>

グラン・ブルー』『パルプ・フィクション』等多くの作品に出演する個性派女優ロザンナ・アークエットが「仕事と家庭の両立」「中年期に入った女優の悩み」など自身の悩みをストレートに同業者の女優たちにぶつけたドキュメンタリー。

メグ・ライアンシャロン・ストーン、グゥイネス・パルトロウ、ダイアン・レインウーピー・ゴールドバーグジェーン・フォンダ、そしてタイトルロールのデブラ・ウインガーなど総勢34人の女優が登場する。


これは5本レンタルを成立させるためにちょっと埋め草的に借りてしまったものですね。以前から興味はあったんですが。

あ、この映画に関しては知識不足により評価不能ということで評価欄無しです。出演女優を全て知ってる人が見たら、それだけで凄く面白いのかなぁという気もするので。

ロザンナのお友達クラスの女優さんたちはかなりあけすけに語ってますし、ヤラセだとしてもくつろいだ雰囲気の女優さんたちが見られるのは面白いかな、とか。でも、トップクラスだったり親しくなかったりする女優さんたちへのインタビューは結構通りいっぺんな感じなんだよね。時間もずいぶん短い人もいるしし。まぁ仕方ないけど。

とにかく34人も出てるので、それぞれが語れる時間が短いしまとまりもない。ドキュメンタリーとして何を掘り下げたかったの?という感じもあるけど、ロザンナがデブラを探すドキュメンタリーなのよと言われればそれまでだし。

それにしても内容がないんだよな。私もそれなりの歳だし、それなりの歳まで仕事もしていたので、もう若くはない女性に対する世間の目とか家庭と仕事の両立とかについて思うことはあるけど、彼女らの話してることなんて何の参考にもなりません。

だって、あんたらハリウッド女優じゃん。全くリアリティないよ。我々一般人とは収入も勤務条件も違う。お話にならないよね。

「大人の女性を活かせる映画がない!」とか息巻いてたけど、こっちはそんなもん見たくないですよ。若いうちは散々外見を売り物にしてきて、歳くってちやほやされなくなったからってそんなぶつぶつ言われてもねぇ。あなた達そういうお仕事でしょ?

それに、少数ではあっても、中年期ではあるけどその年齢なりに美しくて、頑張ってて、いい役についてる人もちゃんといるよね。愚痴ばっか言う前にその人達と自分達との違いをちゃんと見極めなよね。

…と、つい凄く批判的になってしまいましたが、トップ女優へのインタビュー以外のところは「おばさんの自分勝手な愚痴の言い合い」って印象が強いんですよ。本音トークもどうも嘘臭いし。男性や若者は見ててうんざりするんじゃないかなぁ。

ところで、作中で誰だったかが、「欧州ではエイジングが尊重されているのに米国ではそうじゃない。おかしな国だわ」みたいなことを言ってましたが、それは日本もそうですよね。子供に近い若さばかりがもてはやされる風潮というのはおかしなものだと思います。

結局、歳をとることを素敵なことだと感じさせてくれる人々が少ないところに問題があるのでしょうね。米国と日本は精神年齢の低い国なのでしょう。(そういえば昔、日本は米国に中学生呼ばわりされましたよね…)